みなさん、こんにちは。NSP理事長の藤原直哉です。
今日は総選挙の公示日です。国内外の情勢はいつもお知らせしているとおりですが、先日遠山郷の講演会で近況をまとめました。
http://naoyafujiwara.cocolog-nifty.com/ipodcasting/2014/12/201411301411-a3.html
今回の解散は投げ出し解散以外の何ものでもなく、新保守主義・新自由主義の断末魔といったところです。
昭和天皇の崩御翌年、1990年に発掘された寺崎英成氏の昭和天皇独白録をご存知でしょうか。終戦後の昭和21年に当時天皇の御用掛だった寺崎氏が、昭和天皇の回顧談をまとめた本で、発掘当時初めて知られる事実がたくさんありました。
そのなかでなぜ昭和天皇は開戦を止められなかったかと聞かれて、こう述べられています。
「陸海軍の兵力の極度に弱った終戦の時においてすら無条件降伏に対し「クーデター」様のものが起こった位だから、若し開戦の閣議決定に対し私が「ベトー(注:拒否)」を行ったとしたらば、一体どうなったであろうか。(中略)国内は必ず大内乱となり、私の信頼する周囲の者は殺され、私の生命も保証できない、それは良いとしても結局狂暴な戦争が展開され、今次の戦争に数倍する悲惨事が行われ、果ては終戦も出来兼ねる始末となり、日本は亡びる事になったであろうと思う」。
あの昭和天皇すら開戦の暴挙を止めることは難しかった。実は国民の熱狂とそれを受けた身勝手なリーダーというのはそれぐらい恐ろしいものなのです。逆に言えば本当に国を良くしようと思えば国民一人一人の気持ちを変えていくことが大切で、それができれば国を変えることは難しくありません。
まさに今の安倍内閣がなぜ行き詰ったかと言えば、多くの国民が今の日本の政治が「今だけ、カネだけ、自分だけ」であることを見抜き、その政治に強烈に反発を持ったからであり、そのために株を意図的に持ち上げても国民は動きませんし、集団的自衛権や原発再稼働を聞いて多くの国民が強い反感を持つのです。
こうして時代は日本人一人一人の意識の変化を受けて、今や日本の上部構造である政治と経済の体制が変わるときに来ているのです。昭和のバブル崩壊から約25年。日本は四半世紀をかけて国民の意識を変えることができたということです。
政治が変わらないと国民生活が変わらない、それは確かですが、国民の意識が変わらないと政治は変わらない、国民が未来の方向性を求めないと政治は動かない、それが実際の政治なのです。我々のNSPを含めて多くの人たちが草の根からどんどん国民の意識を変え、行動を広げていったその結果が今の変化になったというべきでしょう。
そこで2015年からNSP講演会として月1回、日本再生の総合戦略について時事の動きと再生戦略を照らし合わせながらお話と検討会を開いていきたいと思います。
日程は、2015年1月10日、2月14日、3月14日、4月18日、5月16日、6月20日。いずれも土曜日です。
当日スケジュール
10:30-12:00まで藤原直哉の時局講演会。
12:00-13:00まで昼食休憩。
13:00-14:00まで日本再生戦略概論
14:00-16:30まで毎回交代で各研究会の内容を発表。引き続き参加者のみなさんとディスカッション。1月は投資銀行研究会についてお話をします。
以降の日程 第2回 2015年2月14日(土) 第3回 2015年3月14日(土) 第4回 2015年4月18日(土) 第5回 2015年5月16日(土) 第6回 2015年6月20日(土)